環境関連

SPM生成過程の概観

浮遊粒子状物質(SPM:粒径10μm以下の粒子)はその生成する過程に応じ、一次粒子と二次粒子に分類される。一次粒子は発生源から大気への放出時に既に粒子になっているものです。二次粒子は、発生源からガス状で排出されて、大気中で光化学反応や中和反応を経て粒子に変化したものです。

(1) 一次粒子

一次粒子の自然発生源として、海洋、地表、森林火災、火山、宇宙がありますが、粒子としては、海塩粒子と土壌粒子が大部分を占めると推定されています。海塩粒子とは、海水の波しぶきが乾燥したものです。また、土壌粒子は田畑だけでなく、道路上のほこりの巻き上げ土壌粉じん、ユーラシア大陸からの黄砂も含まれます。

人為発生源としては、工場、事業所、自動車、船舶、航空機などがあり、粒子としてはばい煙、黒煙などが挙げられます。

(2) 二次粒子

二次粒子はガス状物質が前駆物質であり、硫黄酸化物、窒素酸化物、塩化水素、炭化水素などが主な前駆物質です。