環境関連

吸着天然ガス自動車(ANG自動車)について

ガス容器内の吸着材に吸着させて貯蔵された天然ガスを吸着天然ガス(ANG:Adsorbed Natural Gas)と呼びます。この吸着天然ガス(ANG)を燃料とした自動車が吸着天然ガス自動車(ANG自動車)です。

  ANGは、CNGと比べて、より低い圧力でより大きな充填量を確保できることから、現在は主にアメリカとイギリスで研究開発が進められています。もっとも現時点では未だCNG自動車ほどにはANG自動車の研究は盛んではありません。

  天然ガスを吸着する材料として、炭素系素材(活性炭など)、ゼオライト、燐酸アルミニウムなどを用いて、ポアサイズ分布や吸着性能などが研究されています。吸着材の中でも、現在はメタン吸着モノリス(炭素繊維)が有望視されており、モノリスは3.5MPa(500psi)でメタンを180V/V吸着すると期待されています。

  ANG自動車の今後の課題として、貯蔵容器の大きさ(スペース)・重さ、メタンの低圧化とボンベの設計自由度の関係、吸着・脱着の速さ、吸着・脱着の温度依存性などが指摘されています。