環境関連

軽油芳香族分の低減プロセス

軽油の芳香族分低減については、いくつかのプロセスが提案されています。代表的なプロセスはSYNSat法で、ヨーロッパでのシティーディーゼルの製造に使用されています。

  このプロセスは反応塔が1本の場合と2本の場合がありますが、いずれも全段で脱硫反応、後段で脱芳香族反応を行わせます。特に後段において、水素と油を向流接触させることにより、脱芳香族反応の効率を上げている点に特徴があります。ただし、芳香族化合物の水素化は水素消費量が多く、運転コストが極めて高くなります。

  また、本法では後段の貴金属触媒の被毒となる硫黄化合物を、前段で極めて低いレベルまで低下させることが必要となります。そのため、日本が多く輸入している高硫黄分原油の処理に使用することは困難であり、されに技術開発が必要とされています。